藤田美術館 ~藤田傳三郎の奇跡~

藤田美術館 ~藤田傳三郎の奇跡~

昨日、休みを利用して大阪市都島区にある藤田美術館に行ってまいりました。

私の好きな美術館の一つで、昨日のNHKの日曜美術館でも紹介されていました。

当美術館は明治時代の実業家藤田傳三郎と二人の息子らによって東洋の古美術を中心に収集された

コレクションで、収蔵品5000件の内、国宝9件・重要文化財50件と質の高い文化財・美術品を保存展示

されています。

今企画の内容は、藤田傳三郎の13回忌にあたる大正13年に開かれた追悼の茶会の際に用いられた

美需品の展示です。

中でも特に有名なのが、玄奘三蔵絵(げんじょうさんぞうえ)ではないでしょうか。西遊記で有名な玄奘の

生涯を描く全12巻からなる壮大な絵巻物で、国宝に指定されています。鎌倉時代の作品ではありますが、

保存状態も良く今でも沢山の人を惹きつける魅力溢れる作品です。

個人的に楽しみにしていたのが、交趾大亀香合(こうちおおがめこうごう)です。明から清時代のもので

江戸時代から著名な香合です。この香合、まず面白いのが大きさで、他の亀型香合に見られない

大きさは見るものを圧倒します。

また、彩色も良く、黄色をベースに甲羅に緑等が配され、その影響でしょうか愛らしくさえ思えます。

この交趾大亀香合は藤田傳三郎が長年欲していたもので今の金額で9億円もの大金を払ってまで

手に入れたそうです。

実業家・藤田傳三郎は今の大阪の発展には無くてならない人物です。(元々彼は山口県の出身で、

幕末の志士、木戸孝允や高杉晋作の家が近所で金銭面の支援をしていました)そんな人物が

収集した貴重な美術品がこんな近くで見られるというのも感謝しなければならないように思えます。

今回は展示されていませんが、国宝の曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)もお勧めですので、

機会があれば是非ご覧頂たいです。

 

藤田美術館の詳細はこちら⇒http://www.city.okayama.jp/museum/fujita/

日曜美術館の詳細はこちら⇒http://www.nhk.or.jp/nichibi/

 

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