~天目茶碗~
こんにちは。今回はKが担当します(o^^o)
もう関西は梅雨入りしましたね。
今回は「天目」について学ぼうと思います。
天目茶碗やぐい呑には、このお仕事を通じて始めて出会いました。 第一印象は、ポツポツした柄がなんとなく奇妙で、 でも土感がなくて光沢がとてもキレイで特別な物のような感じがするなという印象でした。
鉄を多く(ほぼ5%以上)含んだ黒色の釉薬を全般的に天目釉というそうです。 天目釉は、他の黒釉薬と違い、釉の薄い部分、例えば器の縁などが柿または飴色になります。
天目茶碗とは日本での呼び名で、中国浙江省の天目山の寺院で使われていた黒い釉のかかった茶碗を 日本人のお坊さんが持ち帰ったため、そう呼ばれるようになったといわれています。
主に抹茶茶碗などが多く、 国宝にもなっている曜変天目をはじめとして、油滴天目、禾目天目、木の葉天目 その他に、建盞(けんさん)、灰被り、黄天目、烏盞(うさん)、玳玻盞(たいひさん)などがあります。
こんなに多くの種類があるのですね。
曜変天目は、釉薬の中でも最も再現が難しく、黒い釉面に大小の結晶が散らばり、その周りに七色に輝く虹彩をもちます。 現存する3点はすべて国宝に指定されています。(静嘉堂文庫美術館蔵、藤田美術館蔵、大徳寺龍光院蔵の3点) いずれも南宋時代に作られたとされています。
静嘉堂文庫美術館蔵の曜変天目茶碗は、その3点の中でも最高の物とされています。 もとは徳川将軍家所蔵で、徳川家光が病におかされた春日局に下賜し、その子孫である淀藩主の稲葉家が代々秘蔵したことから稲葉天目とも言われます。
油滴天目は曜変天目の次に珍重されており、釉面にある班点がまるで水に浮く油のように見えることから付いた名前です。
禾目天目は、黒い釉面に縦縞の線が入り、稲穂に似ていることから禾目と、または兎の毛にも見えることから 兎毫盞(とこうさん)とも呼ばれるそうです。
木の葉天目は釉面に実際の木の葉が自然あるいは人為的に乗せて焼かれた物とのことです。
大阪市立東洋陶磁美術館にて、 「黄金時代の茶道具-17世紀の唐物」 特別展が開かれており、天目茶碗も展示してありました。
国宝の油滴天目(大阪市立東洋陶磁美術館収納品)、 徳川美術館蔵の白天目や禾目天目がありました。
中でも油滴天目は、やはり輝きが違い、際立って美しいと思いました。 白天目は他の天目とは違い、上品な印象を持ちました。
皆様もお気に入りの天目茶碗を見つけてみてはいかがでしょうか。
加藤孝俊 油滴天目茶碗 詳細は写真をクリックして下さい!
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2015年06月10日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
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