三輪龍作(現 十二代 三輪休雪)
三輪龍作(みわ りゅうさく)
「愛文酒盃」
三輪龍作先生の世界感は、可視化(実際に見えないものを見る・感じる)を表現される。
この酒盃も、誰かが思いを発してくれているように感じる。
ハートが上向きだったり、下向きだったり、盃の中を覗き込むとキュートなハートがまた一つ・・・。
仕事が終わり、誰かに思いを馳せながら一人呑むお酒、そんな至福の一杯のお供にいかがでしょうか?
昭和15年(1940)十一代三輪休雪(三輪壽雪)の長男として生まれる。
本来は叔父(十代三輪休雪)の養子となった弟・三輪栄造氏が継ぐことになっていたが、
平成11年(1999)他界したため、平成15年(2003年)十二代 三輪休雪を継いだ。
長州藩御用窯を務めた400年続く萩の名門窯に生まれながらも、伝統文化の環境に縛られることなく、
焼き物を自己表現として造形的な作品を作り続けてきた。
造形的な作品のモチーフは、ハイヒール・唇・乳房・頭蓋骨といった身体の一部を使い、人の深層心理を飾る
ことなく表現しており、日本映画の映像に出てくるより、アメリのようなフランス映画で使われるほうが向いて
いるように今までは感じていました。
昨年「てふてふ展」を拝見しましたが、純白の雪のような釉薬がどっぷり掛かっている上に、
てふてふ(てふてふとは蝶々の旧仮名使い)が1匹止まっており、春を楽しむてふてふの小さな温もりを感じ
させてくれる作品を観て、今までの「愛(エロス)」とはまた違う愛の表現のように感じました。
亡くなった弟・三輪栄造氏への想いかもしれません。
現代と伝統(名門窯)の世界の中で自らの表現を追い求め、常に歩みを止めない三輪龍作氏の作品から
これからも目がはなせない。
三輪龍作 作 愛文酒盃
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2012年04月21日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリ: 美術品の極
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