民芸の原点~島岡桂作陶展をみて~
阪急百貨店で行われている、島岡桂作陶展に一人の陶芸ファンとして行ってまいりました。
島岡桂さんというのは、島岡達三のお孫さんで、数年前までは筆谷桂として作陶し、
その後養子となり、現在では島岡姓を名乗っています。
個展をご覧になった方々の大半は、私同様『達三さんの作品に似ているな』という感想をお持ちだと思います。
オリジナリティーをもっと出してみてもいいのでは、と思う方も多くいるのではないでしょうか。
ですが、今は手軽な価格で使っていただきやすい作品を造り続け、購入した方々の感想に耳を傾けることで、
いつかオリジナリティーあふれる作品を造れるように次第になっていくのではないかと思います。
そもそも『民芸』というものは、「日常的に使われる工芸品」という柳宗悦や河井寛次郎、
濱田庄司らによって造られた造語です。
ですが実際のところその寛次郎や庄司、達三といった作品は高価なものになってしまい、
我々にとって日常的とは言いがたい物となってるのが現状です。
そのなか、この桂さんの作品は、その意味に合致しているもので、実際数点購入いたしましたが、
食器はどれも一客数千円で買うことができます。
これから成長していく可能性を秘めた若手作家の作品を一度使ってみてはいかがでしょうか。
島岡桂
昭和53年 栃木県益子町に筆谷等(日本画家)筆谷淑子(ガラス作家)の次男として生まれる
平成 8年 宇都宮短期大学付属高等学校調理科卒業。
平成 9年 栃木県窯業指導所卒業。
祖父である島岡達三の門下として6年間修業。
平成15年 島岡製陶所にて制作活動に入る。
東京銀座「たくみ」にて卒業展開催。
つかもと本店作家館にて親子展開催。(以降毎年)
平成16年 松屋銀座にて個展開催(以降毎年)
平成17年 阪急うめだ本店にて個展開催(以降毎年)
島岡達三の養子となる。
西武百貨店池袋店にて個展開催(以降毎年)
平成19年 島岡製陶所を継承する
2011年04月30日 | コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
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