スリップウェア

スリップウェア

イギリスの土焼で、泥漿釉を平行線上に塗りそれに櫛目を入れて羽状斑を現したものなどをいう。

スリップウェアは進んだ陶磁器技法の普及や産業革命による大量生産品の普及とともに廃れた。しかし20世紀になって見直されこの技法を使う陶陶芸家やメーカーも多くある。そのうち、バーナード・リーチ富本憲吉1913年に東京の丸善で購入したチャールズ・ロマックスの『古風な英国陶器』という本の中で、初めてスリップウェアの存在を知った。リーチと濱田庄司1920年にイギリスに渡り、セント・アイブスの彼らの窯の近くでスリップウェアの破片を見つけるとともに現存するスリップウェアを収集し、1924年に濱田が日本に持ち帰った。柳宗悦河井寛次郎もこれを目にし、彼らの作陶や民芸運動に強い影響を与えた。後に船木道忠によってその技法が解明された。

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