現川焼(うつつがわやき)
肥前国彼杵郡矢上村字現川野の陶器。矢上焼ともいう。田中五衛門がその子甚内と1692年に開窯、しばらく続いたが寛保年間(1741~4)頃に廃窯。作は薄手で一見京焼風であるが、これに肥前特有の刷毛目が一層洗練されて瀟洒に施され、大きな特色となっている。その意匠によって蓮華刷毛・牡丹刷毛・小波刷毛・縮緬刷毛・螢手・流描き・地図描きなどと呼んでいる。絵付けには白土のほかに鉄・胆礬・呉須もつかわれている。古作には印銘はないが、1895年頃から1903年頃まで馬場藤太夫とその子、弥四郎が同地字比羅に築窯して古現川焼を再興し、現川の窯印を用いた。また1897年頃檀野勝次が字山川に築窯したが間もなく廃窯した。
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2010年03月17日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリ: 陶器用語
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